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>>溶射の可能性 |
航空機・ジェットエンジン |
激しい振動によって起こるフレッティング摩耗から部贔を守ることがありま魂高温部に於ては更に熱酸化やガスエロージョンの問題が加わります。
これらの目的には低温域にはタングステンカーバイド系、高温域にはクロームカーバイド系の溶射コーティングが主に使われています。
タービンのようなガスや気体によって駆動される機械の効率は、ガス洩れを最少に留めうるシールの能ガにかかっています。相接する両部品間の運転時のクリアランスをいかに少なくするかが問題です。
タービンの羽根の先端又はケーシングの内面のいずれか又は両者に溶射されています。
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白動車産業 |
ピストンリングにモリブデン系の溶射が行われています。 溶射されたモリブデンコーティングは硬質クロームメッキにくらべ、摩擦系数が低く、硬度が高く、耐摩耗性がすぐれています。
焼き付け等を起こしにくく、更にコーティング内細気孔に潤滑油を内蔵するという溶射コーティングの特性から、エンジン始動時に起こりやすい焼き付きやかじりを防ぎます。
白動車のトランスミッション機構内にシンクロリングと呼ぶ部品が使われています。 耐摩耗性が要求されると同時に、滑りを起こさぬ把持能力も要求されます。この接触面にもモリブデン系の溶射が行われています。
自動車の空燃比をコントロールする為の検知用酸素センサーの保護の為にセラミックスのプラズマコーティングが使われています。酸素センサーが排気ガスに接触汚染され性能が落ちるのを防止するためであります。
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コンピューター及び周辺機器 |
急速に動くコンピューターカード・・・・・それに接する各種機械部品に激しい摩滅摩耗を起こします。あるメーカーはこれらの部品を保護する為にセラミックのプラズマ溶射を行っています。従前のクロームメッキ部品では4万カードを処理するのが精一杯でしたが、溶射による表面硬化をされたものは、150万カードを処理しても尚計測できるような摩耗を示していません。
急速に走る磁気テープや磁気カードを読み取る磁気ヘッドも同じ問題をかかえています。滑り摩耗を防ぐ為に溶射された磁気ヘッドが市場に出ています。
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電子機器の電磁波障害防御 |
金属板からプラスチックへの転換に伴い、新しい問題が惹起されて参りました。電磁干渉・無線周波干渉をどうして防ぐかであります。既にある大手メーカーでは亜鉛障壁コーティングが一番費用効果の高いものとして採用しております。電子機器の今後の発展と需要増大に伴い、こうした面への溶射利用はますます拡大されるものと推察されます。 |
製鉄製鋼搬送ロール・その他 |
珪素鋼板の製造工程の熱処理炉内に使われる搬送ロールは長時聞に亘って昼夜運転されています。高温雰囲気内に於て、ピックアップ現象が起こります。搬送ロールの表面が部分的に"あばた"状に荒れ、珪素鋼板を傷つけ不良品にします。これを防止する為にセラミックの溶射が行われています。 |
水力発電 プラントガイドベーン・その他 |
カプラン水車やフランシスタービンのランナー羽根に当る水の流人角度はガイドベーンによって変更調整されます。
ガイドベーン軸は摩擦と腐食により摩耗します。ガイドベーンの羽根は水流に直接当りますので摩減やキャビテーションによって浸食されます。摩耗したものは昔から現在に於ても広く高クロームステンレス鋼等で溶射再生修理されています。
現在では新品から既に自溶合金その他の溶射により表面硬化されたガイドベーンが増えて参りました。
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繊維機械各種ロール・ガイド・糸道 |
合成繊維をつくる工場では、高速で走る糸から受ける激しい摩耗でなやんでいます。これらの部品には糸を案内するもの、把むもの、張力を保つもの、方向を変換するもの、さまざまです。糸の品質はこれらの部品の表面の機能にかかっています。糸と接触する部品表面が当初の状態を維持できるかどうかであります。プラズマ溶射によるセラミックコーティングが多用されている理由であります。
織機から織布を引き出すのがサンドロールとも呼ばれる引取りロールです。表面の摩擦力でしっかりと布を把み滑りを起こすことなく確実に引取らねばなりません。 そうでないと、不良品を出すことになります。
ステンレス系で溶射されたロールは、その特性を十分に発揮し、且半永久的に使えるようです。付着したほこりやごみの清掃も楽にできますし、発錆の心配もありません。
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排送風機 |
製鉄製鋼工場・セメント工場・化学工場・発電所等で使用されるブロアーには、多量の摩滅惟粒塵を含んだり時には熱風を搬ぷきわめて酷しい環境で運転されるものが多数あります。溶射は840℃内の温度で粒エロージョンに強くします。溶射されていない羽根に比べ、寿命は3倍ないし4倍に伸びています。 |
メカニカルシール・シールリング |
タングステンカーバイド系やセラミックの溶射が広く行われています。 |
プレス絞り金型 |
プレス成型の焼きつきを防ぎ、かじり対策として溶射が行われています。溶射層は含油性にもすぐれていて、潤滑油の使用量も少くてすみ、作業環境を良くし、後工程をも楽にします。生産中の型みがき回数を減少し、生産牲を向上します。溶射層の厚みは比較的自由にコントロールできます。部分的な修理も簡単にできます。
ブレス絞り金型への溶射の利点は金型が大きくなる程その特長を発揮します。自動車のボデー部品等の絞り型には最適といえましょう。
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鉄鋼構造物の防食 |
タンク・橋梁本体や高速道路構築物本体からボルトナット等の防食処理・船体・石油パイプライン・海上掘削リグ等の海上構造物等への防食溶射プラス塗装システムの使用は広く行われている通りであります。 弊社では亜鉛・アルミ亜鉛・アルミニウム・アルミマグネシウム等グレードに応じた防食を提供いたします。 |
鉄鋼構造物の滑り止め処理 |
高架橋や長大橋などの接続部に使用される伸縮装置(鋼製フィンガージョイント等)などにアモルファス合金溶射工法を用いた処理が近年盛んになっております。 カーブなどに設置された伸縮装置は雨などによるスリップ事故を防止するとともに、騒音の低減などにも寄与します。
その他金属で作られた階段やスロープ等の滑り止めにアルミニウムや亜鉛・高クロムステンレス等を溶射加工を施すことにより転倒事故を防止します。
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バルブシート・ステム等 |
流体用バルブのシート面や、ステムに耐摩耗性或は耐食性又はその両性質を付加する為に溶射が使われています。
あるメーカーではボールバルブのボール表面に自溶合金の溶射したものを使用されています。
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弗素樹脂コーティンクの下地に |
焦げつき防止の為の弗素樹脂加工の厨房機器が各家庭の台所へ入って参りました。ホットプレートもその一つです。溶射された金属層やセラミック層はその表面の微細な凹凸がこの弗素樹脂膜をしっかりと把持します。万一弗素樹脂膜が部分的にすり減っても、溶射層そのものが耐摩耗性がすぐれており、長寿命を保証します。現在市場にあるこの種の台所用品にも、このように広く溶射が使われるようになりました。 |
合成樹脂成型モールド |
少量生産用のモールドや試作型簡易型の製造に亜鉛溶射が使われています。電鋳等のプロセスに比べ、製作時間が短縮されコストも安くつくからです。
又冷却や加熱の機構を埋込むことが割合簡単にできるようであります。電鋳で薄い肉をつくり、大部を溶射でやる組合わせもできます。プラスチック射出成型機や押出機のスクリュー等にもこうした材料による表面硬化をしたものが増えて参りました。
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検査ゲージ |
量産工場で多数使用される線ゲージ・はさみゲージ等の検査ゲージにはタングステンカーバイド系やセラミックの溶射したものが喜ばれています。メッキや焼入れ鋼のものよりも寿命があり、焼結タングステンカーバイドのものよりも安くでき、且軽量ですみます。大経口のものになればなる程有利です。 |
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